2025年11月21日(金)、能楽講座[第三回目]を開催致しました。

講座では、野口能弘(下掛宝生流・ワキ方)氏をゲストに迎え、
能「融」における「月の様相」「シテとワキの立ち位置」「能舞台における方角(東西南北)」
など、実演を交えて解説を行いました。
また、演能において、ワキ方は「旅の僧」を演じる機会が極めて多い。なぜ能では旅の
僧の設定なのかということ、舞台上で座り続け、舞台を見守っている存在であることな
ど、ワキ方の特徴についてもご教示いただく機会を得ました。
参加者には、三回連続参加者、今回が初参加の方など、能楽に対する知識にばらつきは
ありましたが、休憩なしの90分は、とても充実したものになったのではないでしょうか。

能楽は、物語が古語による構成のため、その謡や語りは容易に理解できるものではありま
せん。そのため、今回のような講座を通して能楽への知識を深める機会になればという思
いのもと、本企画を始めました。能楽を理解することは、日本の古典芸能全般を理解する
ことにもつながると考えています。

第三回目
日時:2025年11月21日(金)18時半開場 19時始 20時45分終了
内容:能「融」
講師:内藤飛能、亀井雄二、東川尚史(宝生流シテ方能楽師)
野口能弘(下掛宝生流・ワキ方)
司会:松村智郁子(東京藝術大学 未来継承センター 小泉文夫記念資料室)
会場:東京藝術大学音楽学部能楽ホール
参加者:57名
主催:七葉會(宝生流シテ方能楽師(藝大卒業生)七人による会)
協力:東京藝術大学未来創造継承センター 小泉文夫記念資料室
助成:公益信託稲生雅治・惠子能楽振興基金
後援:日本伝統文化振興財団、能楽マガジンNoh+(ノープラス)