松[まつ]の緑[みどり]
歌詞[かし]
今年[ことし]より 千度[ちたび]迎[むこ]ふ[う]る 春[はる]ごとに なおも深[ふか]めに 松[まつ]の緑[みどり]か
禿[かむろ]の名[な]ある 双葉[ふたば]の色[いろ]に 太夫[たゆう]の風[かぜ]の吹[ふ]き通[かよ]ふ[う]
松[まつ]の位[くらい]の 外八文字[そとはちもんじ] 派手[はで]を見[み]せたる 蹴出[けだ]し妻[づま]
よふ[う]似[に]た松[まつ]の根上[ねあ]がりも 一[ひと]つ囲[かこ]いの籬[まがき]にもるる
廓[さと]は根引[ねび]きの 別世界[べっせかい] 世々[よよ]の誠[まこと]と 裏表[うらおもて] 比[くら]べごしなる 筒井筒[つついづつ]
振分[ふりわ]け髪[がみ]もいつしかに 老[お]いとなるまで末広[すえひろ]を 開[ひら]き初[そ]めたる 名[な]こそ祝[しゅく]せめ
*長唄[ながうた]のことばは昔[むかし]のかなづかいで書[か]くんだ。ひらがなに[ふりがな]をつけた所[ところ]だよ。